つい先日、鳥取県八頭郡にある窯元さん「㐂和伊(きわい)窯」さんを訪問させていただきました。
丘の上にある工房で、
「この景色が気に入ってこの場所に決めたんですよ」
と言われるのは、窯主の「田原正文」さん。
今の季節は特に、窓から見える新緑が気持ち良いです。
田原さんは、陶芸一筋で修業時代を含めると、もう50年以上も作品作りをされています。
今でも、釉薬で必要な木の灰を求めて、公園で桜の木が切られたと聞きつけると、その木をご自身で丸太にして運搬されるそう。
「陶芸で面白いと思うところは?」
とお伺いしたところ、
「同じ作業がないから。ずっと飽きずにやってこれたのかな」
と言われていました。
少しずつ変化を重ね、常に自然と向き合いながら作品を作られているお姿が目に浮かびました。
また、シンプルな中にもほんの少しだけ、遊び心やアクセントを加えるのがお好きだそうです。
あたたかな温もりと凛とした空気が詰まった工房を訪ね、またお話も聞かせていただきとても素敵な時間を過ごさせていただきました。
少し、買い付けもさせていただきましたので、また皆様にご紹介できる日を楽しみにしています。
冬場は、このストーブで広葉樹をくべて灰を作っておられるそうです。
「あったまるし、釉薬用の灰もできるし一石二鳥だよ」
とやさしく微笑んでくださいました。
素敵な作品は準備出来次第、皆様にご紹介させていただきます。
ぜひお楽しみにお待ちいただけますと嬉しいです。