鳥取県八頭郡八頭町船岡にある、㐂和伊窯 (きわいかま) の 田原 正文さん 。
田原さんは、穏やかな自然に恵まれた場所に作陶の場を求め、鳥取県の山間、船岡殿で㐂和伊窯を開窯されたのが、平成元年のこと昭和48年に牛ノ戸焼 小林秀晴氏に師事を受られ、 その後きわい窯を開窯されたのだそうです。
㐂和伊窯に、作陶の場を求め移り住んでから、数十年たちましたが、その間もずっと生活に潤いを与え、手作りのぬくもりが伝わるようなもの作りを目指しておられます。
自然豊かな地を求め、辿り着いた場所
昭和48年から、ずっと長き時間をかけて作陶活動をされてこられました。作品作りに集中できるように、今では山間の少し丘の上に工房を構え、そこで思いのままに制作をされています。
鳥取の地元でも、土の温もりが伝わるやさしさ、使いやすさからファンが多い陶芸家の一人です。
シンプルな中に、少しだけ遊び心を
田原さんは、シンプルな形の中でほんの少しだけ、アクセントを加えて遊び心を入れるのがお好きだそうです。
何かを加えると、その分手間や、焼いたときに破損や亀裂などのリスクが上がりますが、手に取る方が、ほんわりとあたたかな気持ちになることを大切にされています。
釉薬をつくるのに使う灰は、ご自身で近くから木をもらい受けて運んで燃やしたりと、当たり前のように地元の材料を大切にしてこられました。
そのためか、お客様の中には「鳥取の温もりを感じるものを手元においておきたくて選びました」と、そのような声を聞かせてくださる方もいらっしゃり、田原さんの思いが作品にそのまま伝わっているように感じます。
自然と向き合いながら
田原さんは、陶芸一筋で修行時代を含めると、作陶期間は50年以上。
ずっと続けてこられたことへの、思いをお伺いしたところ「陶芸には日々全く同じ作業ってないから。ずっと飽きずにやってこられたのかな」と、やさしくお答えいただきました。
自然豊かな丘の上にある工房で、田原さんの陶芸人生は続きます。
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ふんわりとやさしい雰囲気の器は、食卓にもしっくりと馴染みます。
やさしいお人柄の田原さんと一緒に作品を選ばせていただいているときも、とても穏やかで素敵な時間でした。