根菜とひよこ豆の和風スープ

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スープ料理家

東條真千子

子供の頃は野菜の煮物が食卓に上がると、何となくがっかり…。決して嫌いではないけれど、まず色味が地味。蓮根とか大根とかにんじんとか年寄りくさい。ごぼうとか根っこだし。あ、全部根っこだし…。カレーがよかった、エビフライがよかった、などと思いながらテンション低めの晩ごはんタイムになったりするわけです。

 

しかし、うん十年も経った今では全部大好物!そして常にお家にある常備野菜で作れるこの手軽さ。食物繊維ハンパなくて健康的。まぁ子供ウケもちょっと考慮してひよこ豆でたんぱく質を足しておこうか、おいしいし。

 

今回はそんなスープでございます。

 

……………………………

 

材料(3~4人分)

 

〔だし〕
干し椎茸…2枚
出汁昆布…10cm
水…500ml

 

ひよこ豆(水煮缶)…90g
玉ねぎ…1/2個(100g)
ごぼう…10cm(50g)
にんじん…1/2本(40g)
大根…2cm(70g)
蓮根…3cm(60g)
にんにく…1片
薄口醤油…大さじ1
塩、こしょう…少々
オリーブオイル…小さじ2
貝割れ大根…適量(お好みで)

 

*前準備
瓶などに〔だし〕の材料を入れ、冷蔵庫で一晩置く。

 

 

作り方
1:にんにくはみじん切り、他の野菜と、〔だし〕で戻した椎茸は1cm角に切る。ごぼうと蓮根は切ってから水でさっと洗い流し変色を防ぐ。ひよこ豆も缶から取り出したらさっと洗う。

 

▲ごぼうと蓮根は水にさらさなくても、切ってからさっと流水を当てる程度で大丈夫!変色は十分防げます。

 

2:鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて中火で炒め、香りが立ってきたら玉ねぎ、にんじん、ごぼうと蓮根、大根、の順にそれぞれよく炒めながら入れて、最後に椎茸、ひよこ豆、〔だし〕を昆布ごと加えてふたをする。

 

▲とりあえず昆布ごとどさっと!

 

3:沸騰し始めたら昆布を取り出し、ふたをして弱火で野菜がやわらかくなるまで煮込む。(私は1時間くらい煮ますが、日本の野菜はもっと早く煮えるので様子をみて。ストーブがあるお宅はストーブの上に乗せておくのもいいですね。)

 

4:薄口醤油、塩、こしょうで味をととのえる。器に盛って貝割れ大根をのせる(お好みで)。

 

……………………………

 

お年頃のせいか、最近スープを作る時は、和洋かかわらず日本のだし昆布を使うことが多くなりました。だし昆布や鰹節、干し椎茸は最も手軽においしいスープのだしが取れる世界一の食材だと、心底思います。

加工品の”スープの素”とかほんとに不要。スープの味は食材同士が手を取り合って作ってくれますから、安心してそれぞれの味を楽しんでくださいね。

 

 

さて、このピンク色のスープは何でしょう?答えはこちら↓

 

 

ビーツのお味噌汁です!しかも葉っぱを使っただけでこんなピンク色になるんです。一緒に入れた油揚げと溶き卵もピンク化(笑)。だしは昆布と鰹節。ビーツの葉っぱは、甘くて渋みのない柔らかいほうれん草のような味ですが、この色と奥深い旨みで、食べてもきっと誰もMiso Soupだとは思わないでしょう。

 

スープに限らず、料理にはルールや常識や制限なんか何にもなくて、食材の魅力を楽しみながら、自分が好きなように、自由に作っていけばいいんだと思います。想像力で!

 

みなさまどうぞ、身近な食材を愛して食して、お元気にお過ごしください。

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記事を書いたひと

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スープ料理家

東條真千子

スープ料理家、グラフィックデザイナー。
鳥取県出身、アメリカ・ロサンゼルス在住。