食の探訪録|すし誠十郎

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編集長

さんいん キラリ

倉吉にある「すし誠十郎」で新年会。カウンター6席と4人掛けのテーブル席2つの小ぢんまりとした店内。

鮨屋の醍醐味であるカウンター席は予約がとれにくい人気席で鮨コースを堪能する。

 

関東鮨を修業した店主の指先からうまれる握りは繊細で美しいく、握り以外の珍味や一品ものの品揃えと旨さはこの店の特徴。ただコロナ禍から鮨を主にしたコース料理に変更となってから更に人気に火がついたようだ。

 

約半年ぶりに地酒を飲もうと、先付けには鳥取の日置桜をお燗ではじめ、珍味やお造り、焼物には島根の玉桜のとびきり燗で楽しむ。

名物の鯖鮨にはねばりっこの汁物。

たまごスープにドロっと濃厚な山芋の旨みが広がるはじめて食する味わい。最後は握りと蟹ご飯といった厳選された地元素材を使って、全ての一品にさりげない仕込みの妙が見え隠れする。

一握り程度の握りも品があり食べやすく、一粒一粒立ったシャリも申し分なし。至福の酒と料理に酔いしれた三時間でした。

 

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記事を書いたひと

「さんいんキラリ」は山陰の厳選された『食・工芸・人・地』を季刊で紹介する文化情報誌として2004 年に創刊しました。
四季毎にさまざまなテーマで特集される山陰の豊かな自然環境、暮らしのなかで育まれた旨い料理に手仕事の工芸などを紹介し、山陰だけでなく全国の書店で販売されています。37 号から山陽方面まで取材エリアを広げ、山陰山陽の魅力を美しい写真と文章で綴っている情報誌です。