食の探訪録|コウボウパン小さじいち

アバター画像
編集長

さんいん キラリ

はらはらと落葉しだした行楽日和の今日、丁寧な暮らしからパン屋とカフェを営む伯耆町にある「コウボウパン小さじいち」でランチ。

パン工房に隣接した小さな店舗の店先には、開店前から予約していた女性客が列をつくっていた。

 

扉を開けるとキューバ音楽がさりげなく流れた小さな店内からは紅葉の大山も眺められ、外のテラス席も心地良さそうだ。

使い古した古材を使った手づくり感のテーブル席で酵母プーレトを注文する。

 

二畳程度のキッチンで無駄のない動きで料理を作る店主夫人。

新作民芸の器に盛られた自家製天然酵母パンをメインにしたサラダやオムレツ、スープといった彩豊かな7種のビーガン料理が運ばれてきた。

 

すべてに酵母や発酵食が使われて、店主の心が溢れた料理たち。

厳選された旬の素材と酵母や発酵食の組み合わせの妙からうまれたやさしい味だ。特にお豆腐のスパニッシュオムレツとビーツと白菜のポタージュはジャンルを超えたおいしさ。

 
ポタージュスープなのに、味噌汁を飲んだ時のようなカラダがホッと安らぐ味で、お客さんたちを惹きつけるのも納得できた。

  • facebookでシェア
  • twitterでシェア
  • lineでシェア
  • pinterestでシェア

記事を書いたひと

「さんいんキラリ」は山陰の厳選された『食・工芸・人・地』を季刊で紹介する文化情報誌として2004 年に創刊しました。
四季毎にさまざまなテーマで特集される山陰の豊かな自然環境、暮らしのなかで育まれた旨い料理に手仕事の工芸などを紹介し、山陰だけでなく全国の書店で販売されています。37 号から山陽方面まで取材エリアを広げ、山陰山陽の魅力を美しい写真と文章で綴っている情報誌です。