創業は明治5年(1872年)。大谷酒造さんは、鳥取県の中央に位置する琴浦町で100年以上の伝統を守り続けておられます。
大山山麓の豊かな自然、冬の寒風、雪解け水を含んだ土地柄で酒造りに適した環境の中でのお酒造り。加えて原材料は山田錦を基本に五百万石・玉栄(タマサカエ)・鳥取県だけの酒造好適米、強力(ゴウリキ)を使用し、米作りから酒造り・商品完成まで造り手の技術を活かしつつ、お客様に楽しんで頂ける商品作りに取り組まれています。
酒名『鷹勇』の由来
大谷酒造さんの商標である『鷹勇』。愛鳥家だった初代当主が大空を舞う鷹の勇姿に魅せられて名づけられました。
2007年まで杜氏を務めた坂本俊氏は「現代の名工」に選ばれ、黄綬褒章も受賞した名人。その後を継いだ曽田宏氏も「現代の名工」に選ばれ「黄綬褒章」を受賞されています。
現在は後輩となる杜氏や蔵人たちにより「鷹勇」の味が脈々と受け継がれています。伝統を守りながら進取の気概を持ち新商品の開発にも積極的に取り組んでおられる酒造場さんです。
酒造りに欠かせない米と水
原材料となる山田錦・玉栄・強力などの酒造好適米にはすべて鳥取県産米を使っておられるほか、蔵人も酒米作りに携わり、米の質を確認し、自家精米や吸水調整などの取り扱いに活かしておられます。
仕込み水に使用されているのは、地元に流れる大山の伏流水。
お米は種類ごとにゆっくりと時間をかけて磨いた後、約2週間ゆっくりと温度を下げて水分をもどします。
細かな温度調整をした水でお米の糠を洗い流し、水を吸わせることで、微妙な水分調整を秒単位で変えることが可能なのだそう。前日に洗い、吸水したお米は甑(こしき)という大きな蒸し器で約1時間蒸すと、ツヤツヤな蒸米に仕上がります。
麹と酒母
冷ました蒸米にもやし(麹菌の胞子)をふりかけて、約48時間ていねいに温度の調節や手入れをすると真っ白な麹に。
酒母はまさにお酒の母で、アルコール発酵するための清酒酵母をしっかりと増やすため小さな仕込みです。ここで良質な酵母を増やすことで、発酵具合やお酒の香りがより良いものになるのだそうです。
醪(もろみ)と上槽
出来上がった酒母に仕込水・麹・蒸米を混ぜ合わせることを仕込みと言います。
この仕込みを3回繰り返して(三段仕込)、約25日間成分分析や温度管理をし、目的の酒質になるように発酵させるのだそう。
発酵し終わった醪(もろみ)を搾り、お酒と酒粕に分けます。搾ったお酒にはまだ清酒酵母などがいるので、0.45マイクロフィルターで濾過してそれらを取り除きます。最後に68℃で加熱をすることで、よい状態のお酒をキープされているのです。
心にのこる酒
「大自然の恵み・大地の恵みを頂き、和醸良酒の思いを込めて、心にのこる酒「鷹勇」を造る。」
山陰地方の隠れた銘酒として高い人気・評価のある大谷酒造さんの鷹勇。
「常にお客さまの側に立ち、感謝の心を忘れず、一意専心・品質第一」をモットーに作られた、”お客さまに喜ばれるお酒”をお届けします。
#鳥取 #日本酒 #手作り
100年以上の伝統を守り続ける大谷酒造さんのお酒で、人と人との「和」が広がっていってほしいです。