350年以上の歴史を持つ、鳥取・賀露港(かろこう)。
日本海の豊かな海の幸が豊富に水揚げされ、すぐそばにある鮮魚市場では旬の魚介類を求める地元住民も訪れる賑わいのある港です。
ここで約100年、鳥取の漁港で水揚げされる海産物の仲買人として歴史を築いてこられたのが中村商店さんです。
△賀露港のセリ場まで徒歩1分の最高のロケーションに立地する、中村商店本店。
中村商店本店では朝どれの海産物がいち早く並び、威勢の良い掛け声が響きます。
加工場では、セリ場から持ち帰った鮮度満点のお魚をすぐに調理して干物に仕上げられます。干物の製造工程も見ることができ、さながら海産物のテーマパークのよう。観光バスも多数訪れる人気のスポットです。
△お店の方と、掛け合いをしながらお買い物が楽めるのは現地ならでは。鳥取にお越しいただいた際にはぜひ訪れてほしい場所です。
鳥取を代表する鮮魚を最良な状態で
中村商店さんの主力となるのは、冬は松葉がに。初夏の岩牡蠣、白いかなど。
そのほか、カレイやハタハタ、アジなど地魚の干物もそれぞれのもつおいしさがしっかりと引き出された中村商店さん自慢の逸品です。
鳥取を代表する海産品を、無駄にすることなく最良の状態で私たちに提供してくださっています。
△11月6日、ズワイガニ(松葉がに)漁が解禁されると、売り場一面がかにに埋め尽くされ、さらに港は活気づきます。
また、中村商店さんは松葉がにの中でも鳥取県の最高級ブランド「五輝星(いつきぼし)」初競りの際、当時最高額で落札して大きな話題になったことも。
落札されたかには、港近くの子ども達の人気スポット「かにっこ館」へ寄贈。地域活性化のため遊び心のある取り組みもされています。
そんな、海産物を取り扱うプロ集団、中村商店を率いるのは現在4代目となる中村俊介さん。
△曾祖父の代から続く中村商店4代目、中村俊介さん。お話をすると、気さくで楽しいお人柄。
魚の良し悪しを見抜く、確かな目
魚の値段は季節や気温、漁獲量で日々変動します。そのため魚の良し悪しは単に高い・安いという価格の基準だけでは計れない、と言われます。
四半世紀にわたり培った目を利かせ、鮮度が良いもの、調理をしておいしくなるものをセリ落とし、鳥取の海産物のおいしさを全国へ伝えておられるのです。
△セリ場での様子。プロ同士が集まり目利きを競います。
鳥取一番といえる、確かなものを届けたい
漁師さんたちが懸命に採ってくる高品質なものを確かな目で選び、よりたくさん仕入れることで漁師さんをはじめ、それに関わる業者さん、地域も元気に。
そんな思いを大切に、仕事に誇りを持ち、常により良いもの、おいしいものを――と、鮮度がよいのは当たり前、そのなかでも鳥取一番!といえる海産物をお届けされています。
中村さんとお話をしたときの印象は、海を守り、地域を愛する誇りあふれるプロフェッショナル。
そんな中村さんが束ねる中村商店さんは、海の恵みを目利きするプロ集団です。
今日も中村商店さんからは、活気あふれる声が響いています。鳥取一番の海産物で笑顔が広がります。
中村商店本店には、イートインコーナーがあり海鮮丼や白イカの刺身などシーズンごとに旬のおいしさを楽しむことができます。ぜひ鳥取の海の恵みを現地でもお楽しみいただきたいです。